目覚ましより先に目が覚めて、天井を見ている。まだ5時。あと2時間で家を出る。
体は疲れているのに、頭だけが今日のシフトを勝手に再生し始める。あの人と同じ勤務だ。今日は入浴が多い日だ。玄関の自動ドアの音まで思い出せてしまう。そして布団の中で、小さくつぶやくのです。「行きたくない」。
先に言わせてください。その重さは、あなたの気持ちの問題ではありません。
「行きたくない」は、体からの報告です
朝の重さが続いているとき、心と体はもう何週間も前から残業を続けています。夜の眠りで回復しきれない分が、朝いちばん正直な形で出てくる。それが「玄関を思い浮かべると胸が詰まる」の正体です。
だから「介護に向いていないのかな」と自分を責めるのは、順番が違います。向き不向きの話をする前に、いま何があなたを一番削っているのかを見る必要があります。
あなたが弱いのではなく、負荷が積み上がっています。気合いで押し返す前に、どの負荷が一番大きいかを見てください。
重さの正体を、4つに分けてみる
朝がつらい理由はひとつではありません。ためしに、今朝の気持ちに近いものを選んでみてください。
- 人の顔が浮かぶ:出勤前に特定の誰かを思い出すなら、それは人間関係の負荷です
- 体が起き上がらない:夜勤明けのだるさが抜けない、眠りが浅いなら、体力の負荷です
- 事故の場面が頭をよぎる:移乗や見守りの「もしも」が消えないなら、責任の負荷です
- 理由が分からないけど涙が出る:これは一番急ぐサインです。気持ちの整理より先に、休息と相談を
どれに近いかが分かるだけで、次の一手は変わります。人間関係なら人間関係の整理メモへ、体なら夜勤のしんどさへ。理由の分からない涙なら、ひとりで抱えず相談先まとめを開いてください。
今夜、一行だけ書いてみてください
大きなことはしなくていいです。今日の勤務が終わったら、スマホのメモに一行だけ。
「今日いちばんしんどかった場面」。それだけです。
一週間続けると、あなたを削っているものの輪郭が見えてきます。それは、辞めるにしても続けるにしても、あなたを守る一番の材料になります。